幹事ではあったけど、北海道大学の開催ということで、現地の会場手配や懇親会は北大の方にほぼおまかせしてしまった。40人も来ればいいかなと思っていたけど、70名ほどの参加者があり、盛況だった。翌日の土壌物理学会シンポジウムには120名の参加者があり、いっしょに参加した人が多かったことが原因だろう。土壌物理学会シンポジウムでは、常田君がポスター賞を受賞した。
_ 問題1: そのような採用は可能である。以下のようにすれば良い。
- 5人目までの応募者は待機させる。
- x人目の応募者(x>5)が来たときには、以下のように拒否する1人を選び、控え室の人数を5人に保つ。(x-5)/xの確率でx人目の応募者を拒否し、5/xの確率で控え室にいる5人の中から1人、同じ確率で拒否する。すなわち、控え室の中のある1人がこのときに拒否される確率は1/xとなる。
最終的にa人の応募者が来るとすれば、すべての応募者が5/aの確率で選ばれることが要される。そのことから、最後の応募者が拒否される確率は(5-a)/aとなり、また、このときに控え室に残っている人が平等に拒否されることも要されるので、このような採用が可能であるとすれば、上記のような方法しかあり得ない。
そこで、この方法が平等である(早く来た人と、遅く来た人で採用されるチャンスに差がない)ことを帰納法で証明する。
- a=5の場合に平等であることは自明である。
- a=kの場合に平等であると仮定する。a=k+1の場合にはどうであろうか。このとき、k人目が終わった段階で、控え室に残っている確率はk人すべてが5/kとなる。k+1人目が来たときに、控え室の中から拒否される確率は1/(k+1)、つまり拒否されない確率はk/(k+1)であるから、最終的に採用される確率は(5/k) * {k/(k+1)} = 5/(k+1) となる。すなわち、平等である。
_ 問題2: 以下のように採用すれば平等である。
- S人目までの応募者は待機させる。
- x人目の応募者(x>S)が来たときには、以下のように拒否する1人を選び、控え室の人数をS人に保つ。(x-S)/xの確率でx人目の応募者を拒否し、S/xの確率で控え室にいるS人の中から1人、同じ確率で拒否する。すなわち、控え室の中のある1人がこのときに拒否される確率は1/xとなる。
証明は、問題1とほぼ同じようになる。
_ トランプを使ってこの選び方を実装すると、このようになる。簡単のため、5人の場合(問題1)で考える。5人目までは問題ないので、6人目以降について考える。控え室には1〜5の番号をつけた椅子を用意し、待機中の人は、必ずどこかの椅子に座らせることにする。x人目が来たときには、ハートの1〜5を1枚ずつ、スペードのカードをx-5枚、合計x枚を用意する。つまり、応募者が1人来るたびに、スペードを1枚ずつ追加すればいい。この中から1枚を選び、そのカードがハートだったときには、控え室のその番号に一致する椅子に座っている人を拒否する。スペードだったときには、x人目の応募者を拒否する。