これは私見によると漱石の基本思想で、それは草枕の冒頭の部分「智に働けば角が立つ。・・・とかくにこの世は住みにくい。住みにくさが高じると、安い所へ引き越したくなる。何処へ越しても住みにくいと悟ったとき、詩が生まれて、画が出来る。」に現れています。
この十年私は、大体面白く時々面白くないことがあるという、恵まれた生活をさせていただいております。最も面白いというか幸せな時は、サービスダッシュして相手の厳しいリターンを巧く処理し、ポイントを取った瞬間です。これもひとえにCTC、特にオーナー古木通夫氏の「上手な人も下手な人も楽しくテニスが出来る雰囲気」という大方針のお御蔭です。時々この大方針を分かっていない人に巡り逢いますが、そんなのは当たり前と思うことにしています。他のクラブだったら極く普通のことでしょう。
私のテニスに関する考え方は三年前のナイスラリーエッセイに書きましたので、お暇な時バックナンバーを見ていただければ幸いです。駄文を最後までお読みいただきまして有難うございました。
中央林間テニスクラブ会報 "Nice Rally" 十周年記念号(1993.10.31)