天守閣 (Highcastle chess)
この変則チェスは1988年にEd Begg Jrが考案した。NOST
において、郵便チェスによるトーナメントが行われている。
ルール
プレイヤーは、指し手が回ってくると、2通りの指し手を指すことができる。1つめは「通常の指し手」すなわち通常のチェスで認められている指し手(ただし、アンパッサンを除く)であり、2つめは「キャスリングの動き」という指し手である。
キャスリングの動きは、2つの駒を同時に動かす。1つめは自分(キャスリングの動きを行う側)の駒であり、もう一つは自分の駒でも相手の駒でもどちらでも良い。キャスリング手を行う2つの駒は、同じ筋(縦、横、または斜め)にあり、その2つの駒の間には他の駒があってはならず、また少なくとも2ます離れてなければならない。つまり、2つの駒の間に少なくとも1つの空きスペースがなければならない。はじめの駒(駒を動かす側の駒、つまり味方の駒)は、もう片方の駒に向かって2ます進み、2個目の駒は、最初の駒が通り過ぎた桝目のところに動く。
アンパッサンはできない。キャスリングの動きによって自陣の2段目に戻ったポーンは、また1度で2ます動けるようになる。
たとえば、初期配置の状態で、白はe2のポーンをe4に、黒のe7のポーンをe3に動かすキャスリングの動きを行うことができる。初期配置のキャスリング手のもう一つの例としては、g2のポーンをe4に動かして、黒のb7ポーンをf3に動かすこともできる。1.
d2-d4, d7-d5とした後に、白はクイーンをd3に動かし、自分のd4ポーンをd2に動かすことができる。
Sources: The
Encyclopedia of Chess Variants, and The Nost
Bulletin, July/August 1996 issue.
原文:
Hans Bodlaender 訳: 関 勝寿
このページは、Hans BodlaenderさんのThe
Chess Variant Pagesを日本語に訳したものです。
This page is the translation of The
Chess Variant Pages maintained by Hans
Bodlaender.
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