1996年12月の夕方、オランダの村ベネコムのチェスクラブの50周年記念で、二手指しチェスのもう一つのパターンが行われた。私はこの変則チェスをPritchard's Encyclopedia of Chess Variantsの中は見つけられず、また他にも記述されていることを知らないので、このゲームをベネコムチェス(Bennekom Double Move Chess) と名づけた。 この変則チェスの集まりの主催者の誰かが考案したのだと思われる。
正確には、対局者はまず駒を1回動かして、可能ならば必ずその同じ駒をもう一度動かさなければならない。もしも、2回目の動きが不可能であれば、2回目の動きは省略される。(たとえば、白のキングがa1に、ポーンがa2にあり、黒のキングがa8に、ポーンがa4にあるとき、白はポーンをa2からa3に動かして、2回目の動きを省略することができる。)
1回目の動きでチェックをかけたときは、2回目の動きは省略される。(したがって、駒を2回連続で動かしてキングを取ることはできない。)1回目の動きでチェックメイトすることも許されている。
チェックをかけられたら、1回目の動きで防がなければならない。
1回の手番で2個の駒を連続して取ることは認められている。