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大局詰将棋 No.1 正解

問題1の解答です。

詰将棋問題図面

作意手順

▲7十一羊兵成、△7八玉将、▲8九龍王、△同角行、▲3十二金翅、△8八玉将、▲10六 四天王、△同四天王、▲9九走牛 まで9手詰

解説

初手は(1) ▲3十三 四天王または(2) ▲4十二金翅が有力に見えるが、

  1. ▲3十三 四天王に対しては△7八玉将と逃げる。9十と7六の逃げ道を同時に防ぐには▲7十二金翅くらいしかないが、そうすると今度は5六から逃げられるので、詰まない。
  2. ▲4十二金翅に対しては△7八玉将と逃げて、以下▲7十二金翅、△7九角鷹、▲11八金翅成、△8八角鷹にて、かろうじて逃れている。

そこで、初手▲7十一羊兵成であるが、この手は△7八玉(本手順)、(1) △同玉将、(2) △8八玉将のいずれでも詰まないように見えるため、指しにくい手である。ところが、初手▲7十一羊兵成に対し、

  1. △同玉将は、▲8十一 四天王、△7九玉将、▲7十二金翅、△5九玉将、▲7十一金翅まで
  2. △8八玉将は、▲8十二金翅、△7八玉将、▲11十二金翅、△8八玉将、▲11八金翅成まで
といずれも詰むために、本手順の通り△7八玉と逃げることになる。ここで▲8九龍王と捨てるのが、気づきにくい手。△同角行とさせて8九、9十一の逃げ道を塞いでから、▲3十二金翅と寄る。△8八玉将に対して、▲10六 四天王の捨て駒で四天王の効きをそらしてから、▲9九走牛で詰め上がりとなる。

初手の変化と紛れ、龍王、四天王の捨て駒、走牛による詰み上がりと、うまくまとまった作品だと思う。攻め方の駒は、7十五の犬を除いてはすべてさばけるところも気に入っている。

詰め上がり図

詰め上がり図

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