日本を衰亡へ導く「東京裁判史観」目次

菊地 謙治 著 (株)全貌社、1991.4
東京裁判史観を考える    渡部 昇一
本書に寄せる言葉       冨士 信夫
米英ニ対する宣戦ノ詔書

  1. 「欧米こそ憎むべきアジア侵略の張本人」パール博士(インド)

    書き換えられた歴史/外国人のみた大東亜戦争/「平和と人道」の美名の陰に/明白な復讐の意図/戦後日本の跋行性

  2. なぜ「満洲事変」以降なのか

    日本は永久に敵国/黄禍論と三国干渉/アムール河の流血/積極化したロシアの満洲侵略/ロシアの戦争準備/新しい脅威・共産主義国ソ連

  3. ソ連の脅威と満洲国問題の位相

    「前進防衛戦略」の本質/柳条溝事件、満洲事変の発端/満洲国建国への道程/錦州爆撃の波紋/初の中ソ戦争、ソ連軍恐るべし/「大長征」を助けた日本/増強する極東ソ連軍/リットン報告書

  4. 中国---その謀略と虚構

    激化する抗日運動とその背景/抗日運動の背後に中共/西安事件は歴史の変換点/中共の謀略だった蘆溝橋事件/通州の邦人虐殺事件/南京大虐殺はなかった

  5. 「如何にして、日本に最初の一発を撃たせるか」---米国---

    戦争計画なき作戦計画/経済封鎖で包囲される日本/米・独は事実上の戦争状態/アメリカの軍事体制整備/日本より早い米国の開戦決意/ルーズベルトの対日挑発謀略

  6. 「ABCD包囲陣」

    対米戦回避を模索する日本/三国同盟は犯罪にあらず/米国の周到な戦争計画準備/米国のABC・ADB計画/日本の戦争計画準備/白紙還元の御諚/「第一類B項」は完全に無罪

  7. 白旗を掲げた軍使を撃ったソ連軍

    何でいま、「戦争責任謝罪」論か/再び「通州事件」について/ソ連の横車、張鼓峯とノモンハン/ノモンハン事件もソ連の策謀/北方領土の侵略問題

  8. 「真珠湾」無通告・奇襲攻撃の真実

    最大の失策・最後通告の遅れ/駐米大使館の無規律と怠慢/我は祈り、彼は待つ/戦場に咲いた武士道と騎士道/ダンピール海峡の悲劇

  9. 「人道と平和」の名で誰が裁けるのか

    戦勝国の首まつり/バタアン死の行進は「生の行進」/チトーの復讐・償いの行進/裏切り者を裁いた西独政府/ライン河畔収容所の地獄/フランスに貸し出された捕虜

  10. 英国軍は何をやったか

    ミッションの悲劇/ドイツとソ連の捕虜収容所/英軍に裏切られたコサック/スウェーデンの罪もある

  11. 無実で処刑されたB、C級戦犯

    B、C級戦犯の運命/連合軍の残虐極まる捕虜虐待/生きていた武士道精神/無実の罪で処刑された人々の無念/連合国に協力した裏切り者

  12. 「極東裁判」に対する国民の無知と無関心

    最も恥ずべき「裁判」/人民裁判という"私刑"/無法なヤルタ協定/ソ連軍の暴虐・在満邦人の悲劇/日本は精神面で三流国以下
    ・・・日本はナチス・ドイツと同等の戦争挑発国であると信じている人が多いが、ドイツのように最初から「生活圏獲得のための戦争計画」(昭和12年11月5日内示)に基づいて計画的に戦争を開始したことと、米、英に追いつめられて「(ハル・ノートのようなものを突きつけられたならば)モナコやルクセンブルグのような小国でさえも、武器をとって立ち上ったであろう」(インドのパール判事意見書)という状況下で開戦に踏み切った日本とでは、その開戦動機は全く異質なのである。・・・