國破れてマッカーサー 目次

西 鋭夫 著 中央公論社、1998.10.10

はじめに(抜粋)

・・・「日本占領」はアメリカ外交史上最高の「成功物語」・・・

第一部 誇りの埋葬

  1. 「無条件降伏」の裏側

    玉砕/加瀬俊一、OSS、陸軍長官スティムソン/ポツダム宣言/東京、広島、戦艦ミズーリ号

  2. 占領独占

    マッカーサー、史上空前の権力/マッカーサー対連合国/敗戦国とマッカーサー/「日本人は十二歳」/アメリカ兵の手本

  3. 「精神を破壊せよ」

    日本の原爆製造案/「敗者の美学」/天皇とマッカーサー/官僚の追放(パージ)/「神道」---悪の偶像/飢餓と暴動/「東洋人の心を操る天才」/国務省も恐々(こわごわ)/ドッジ特使と経済再建/地主が悪い/東京ローズ

  4. マスコミ・報道の自由

    自由の枠・「だめ」の十項目/天皇の悪口を言え/共産主義者たちよ、活発にやれ/検閲方法/マッカーサー(大蛇)対マーク・ゲイン(小蛙)

  5. 「マッカーサー直筆」憲法

    近衛文麿を殺したのは誰か?/松本(日本政府)草案の即死/マッカーサー「回顧録」の欺瞞/極東委員会とマッカーサーの喧嘩/人権/第九条・軍人の白昼夢

第二部 戦後の悲劇「平和教育」

  1. 教育勅語

    「教育勅語」の運命/田中耕太郎と教育勅語/吉田茂首相の賭け

  2. 民主主義か、餓死か

    「日本人全員が戦犯だ」/神道も戦犯/東京帝大総長、キリスト教の手先か/教科書を書き替えよ/「愛国心」とは何事か!

  3. アメリカ教育使節団(マッカーサーの応援団)

    使節団の誕生/安倍能成文相、必死の抵抗/「平和主義を叩き込め」/教育基本法/「日本語が邪魔だ」/「日本殺し屋(ジャパン・キラー)」ホール中尉/「書道は時間の無駄」/教育委員会の盛衰/「教育委員は月給をもらうな」/「学閥を潰せ」/イールズ博士の中央集権計画/「馬小屋が教室なのです」/ドイツを崇めた教育使節団/アメリカ人文科学使節団/世界に恥ずべき文部省/皇室の人身御供/まとめ

第三部 終わらぬ「戦後」の始まり

  1. レッドパージ(赤狩り)

    前兆/吉田首相の攻勢/教科書「民主主義」の秘密使命/「赤い教育」の脱色化/イールズ博士の大活躍/第二次教育使節団/吉田首相、南原東大総長と大喧嘩/天野貞祐文相の「静かな愛国心」

  2. 平和条約

    「誰が日本を護るのか」/マッカーサー失脚(1951年4月11日)/吉田茂の言い訳

おわりに(抜粋)

・・・日本の輝かしい「富国」に対して、嫉みの熱病に魘されていたアジアの隣国、いや世界中の国々は、この時とばかりと追い討ちをかけ、経済超大国を土下座させ、大昔の「罪状」を取り出し謝罪させ、金を巻き上げ、捨て台詞に、「日本は正しい歴史観を持っていない」と言う。

日本人の弱い精神構造の根源は、心の中に、強い信念、信じきれるモノ、を持たないからだ。いかに精神的な虐待を受けても、怒り狂うような、はしたないことはせず、ただ右往左往して、誰かに好かれようとする日本。その日本が「金」を祀った宗教に、戦後五十余年心身ともに捧げた。揚げ句の果てが、この虚しさ、この虚脱感。日本人の心の中に、今、何があるのだろうか。

誇りを捨てた民族は、必ず滅びる。誇りを取り戻した民族は、偉大な民となり、その文化も栄える。・・・