非武装中立なんてあるの?

私の答はNoだ。社会党、今は社民党になったが、そんな夢みたいなことを云っているから駄目になってしまうのだ。共産党は別だよ。彼らは日米安保条約を破棄、日本をまるはだかにしてソ連を引き入れたかったのだから。(もっともソ連は崩壊したから、今度は北朝鮮でも引き入れようとしているのかな?)

永世中立国のスイスでさえ、自衛のための軍隊を持っている。中立国になるには、軍隊が必要なのである。


高校の世界史で「ポエニ戦争」というのがあったのをかすかに覚えているでしょう。ローマ帝国は知っているよね。北アフリカに「カルタゴ」という国があったのを覚えている人は、高校の世界史をよく勉強した人だ。今回はそのカルタゴの話だ。カルタゴはローマと3回にわたる「ポエニ戦争」を戦って、第3次ポエニ戦争(149〜146 B.C.)で民族は完全に抹殺、その都は火をつけられ3ヶ月に亙って燃えつづけたそうである。

なぜそんなにローマの目の敵にされたかと言うと、それはカルタゴがひところ前の日本と同じ経済大国というか、自分の国の利益しか考えなかったので(今でもそうだけど)、発展途上にあって地中海に乗り出そうというローマの目障りだったからだ。

その頃地中海沿岸にはローマ、ギリシャ、エジプト、その他色々な国があったが、常設の軍隊を持たなかったのはカルタゴだけだ。ポエニ戦争は160年くらいの間に3回戦われたがいずれもローマが勝ち、カルタゴは負けた。カルタゴは常設軍こそ持たなかったが、いざ戦争となると経済力に物を言わせ傭兵を雇って戦争していた。

特に有名なのは第2次ポエニ戦争で、ハンニバルという有名なカルタゴの将軍が象を連れてジブラルタル海峡を渡り、ピレネー山脈も越えてローマを急襲したことだ。ローマはもう少しで落されるところだったが、ローマのスキピオ将軍が海を渡りカルタゴ本国をついたので、戦況を逆転できた。ハンニバルが本国に1万でも2万でも守備隊を残していたら、世界の歴史は変わっていたかもしれない。歴史でタラ・レバをいってもしようがないが、ローマ帝国ではなくカルタゴ帝国が歴史の教科書に載っていたかもしれないね。


社民党は早く目を覚まし、非武装中立を武装中立に方針を変えてほしい。方針を変えるのは少しも恥ずかしいことではない。明らかに間違いと分かっているのに、馬鹿なテーゼに縛られている方がよっぽど馬鹿ですよ。勿論憲法は変える必要があります。あれはアメリカの押し付け憲法ですから。トルーマン大統領が、「しまったやりすぎた」といっていたのをご存知ですか。

「君子豹変」という言葉がありますね。君子なら豹変して下さい。 (1998.7.20記)