「もはや日本でしか生活できない人」をどうするか

5月5日の夕方、表記のNHK番組を見た。要するに不法入国をした外国人(第三国人)に居留を認めるかどうか、という問題である。
昼休みに都内の中華料理店へ行くと中国人らしい人がいっぱいいる。この人たちは正規に入国しているのかどうか分からないが、余りにも多くの人が居るので、中には不法入国をしている人も相当数居ると思う。

まあ、ラーメン屋さんに居る人たちは特に犯罪を犯す訳でもなく、一所懸命仕事をしておいしい料理を安く提供してくれているので、その人たちが仮に不法入国をしていたとしても強制送還はしなくてもいいと思う。


しかし、NHKの番組が主張するように(主張しているのかどうか分からない。この、自分の主張がないのが日本のマスコミの悪い点である。)不法入国をした外国人が日本で生んだ子供の居住権を認めよ、というのはどこか間違えているような気がする。

確かにアメリカは、不法入国であろうがなかろうが、そこで生れた子供にはアメリカ国籍がつくようだ。NHKは、日本で生れた子供に日本の居住権を認めよ、と言っているのだろうか。そこがよく分からないが、そう言っているような番組構成である。


NHKは日本とアメリカの国情の違いが分かっているのだろうか。アメリカはかって広い国土に人が余りにも少なかったので、合法・非合法に拘わらずそこで生れた子供に市民権を与えたのである。200年以上もそれでやっていて、今のアメリカの繁栄があるのだ。

今日本でそれをやったら、とんでもないことになるのは明らかである。これまでも観光ビザで来てそのまま居座る人が余りにも多い。石原さんのいわゆる不法第三国人である。

このままで良いと私は思う。もしここで「特別居留権」を安易に出せば、どんどんそういう人が増え、この狭い国が一杯になってどうしようもなくなるだろう。NHKの番組に出た人は、日本ではなくアメリカに行けばよかったのである。そうすれば、そこで生れた子供は合法的に生活ができた筈である。


まあ、この問題は我々の国日本が、まわりから見るといろいろな意味で「よい」国だと思われている証拠だと思う。これも国際貢献の一つだと思えば腹もたたない。 (2000.5.5記)