論語抄・孟子抄・仏典抄
- 子路問ひて曰く、君子も窮するや。子答へて曰く、君子、固(もと)より窮す。小人、窮すれば斯(ここ)に濫(みだ)る。
- 子曰く、その人となりや憤りを発して食を忘れ、楽しんで以て憂ひを忘れ、老ひのまさに至らんとするを知らざるのみ。
(注:孔子の自己評価である)
- 子貢、政(せい)を問ふ。
- 子曰く、食を足らし、兵を足らし、民之を信にすと。
- 子貢曰く、必ずやむを得ずして去らば、斯の三者に於いて何をか先にせむ。
- 曰く、兵を去らん。
- 曰く、必ずやむを得ずして去らば、斯の二者に於いて何をか先にせむ。
- 曰く、食を去らん。古(いにしえ)より皆死あり。民信無くんば立たず。
- 葉公、政(せい)を問ふ。子曰く、近き者説(よろこ)び、遠き者来る。
- 子曰く、由、汝に之を知るを誨(おし)えんか。之を知るを之を知るとなし、知らざるを知らずとなせ。是、知るなり。
- 子曰く、君子食飽くを求むること無く、居安きを求むること無く、事に敏にして言を愼み、有道に就きて正す。學を好むと謂うべきのみ。
- 子曰く、貧にして怨むこと無きは難く、富て驕(おご)ること無きは易し。
- 子曰く、疏食を飯ひ、水を飲み、肱を曲げて之を枕とす。樂も亦其の中に在り。不義にして富み且つ貴きは、我に於て浮雲の如し。
- 子曰く、士にして居を懐ふは、以て士と為すに足らず。
- 子曰く、士・道に志して、悪衣悪食を恥づる者は、未だ與に議るに足らざるなり。
孟子抄
- 君子に三楽あり、しかも天下に王たるは與(あづか)り存せず。
- 父母倶に存し、兄弟故(こと)無きは、一楽なり。
- 仰ぎて天に愧じず、俯して人に羞じざるは、二楽なり。
- 天下の英才を得て、之を教育するは、三楽なり。
付:仏典抄
十悪
- 貪欲。瞋意。愚痴。綺語。両舌。悪口。妄語。殺生。倫盗。邪淫。
諸行無常...
- 諸行無常。是生滅法。生滅滅已。寂滅為楽。